傾聴(ソーシャルリスニング)のススメ

2013年6月26日8:50

月刊「アイ・エム・プレス」Vol.206

傾聴(ソーシャルリスニング)のススメ

総 論:ソーシャルリスニングを顧客視点での経営革新の第一歩に!
生活者が自由に率直な発言をするソーシャルメディア上には、ビジネスを改善するためのたくさんのヒントが潜んでいる。ソーシャルリスニングの実践においては、そのヒントを効率的に抽出し、さらに有効に活用していくための準備と体制構築が必須と言えるだろう。

ソーシャルメディア活用の主流は“情報発信”から“傾聴”へ

近年、ソーシャルリスニングへの本格的な取り組みをスタートする企業が増加しつつある。

従来、ソーシャルメディアのマーケティング活用においては、自社のTwitterアカウントやFacebookページなどを通じて何らかの情報発信を行い、それを起点に生活者とのコミュニケーションを行って、情報の拡散を狙うといったかたちが中心であった。こういった活用で高い成果を上げている企業も多く、有効な施策であることは間違いないが、ソーシャルメディアの本質的な性格を考えれば、最も注目すべきなのはそこで繰り広げられている生活者同士の情報発信・交換そのものである。生活者が自由に率直な発言をするソーシャルメディア上には、ビジネスを改善するためのたくさんのヒントが潜んでいるのだ。ソーシャルメディアの普及が進んだことにより、その内容を傾聴する必要性が高まり、また、傾聴した内容をビジネスに活用することの有効性が増大したことは確実であり、それが企業をソーシャルリスニングへの取り組みに駆り立てていると言えるだろう。

また、昨今ではソーシャルリスニングをサポートするソリューションが充実化していることも見逃せない。かつてはソーシャルリスニングを実践するためには、一定の知識とノウハウを持つ人材が相当量の作業を行うことが必要であったが、近年ではこのようなソリューションを活用することにより、比較的容易にソーシャルメディア上に散在する自社に関連する情報を収集・分類・分析することができる。つまり、ソーシャルリスニングを実践する環境は整っており、あとは企業の“やる気”次第という状況になっているのだ。

しかし、まだソーシャルリスニングに取り組む企業の絶対数は多いとは言えない。その背景には一部の企業におけるソーシャルメディアへの理解の低さや、顧客視点に基づく経営革新への抵抗感があるのではないだろうか。今回の特集では、ソーシャルリスニングに積極的に取り組む企業のケーススタディを中心に、そのあり方と可能性を探った。

月刊「アイ・エム・プレス」Vol.206 2013年7月号概要

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