非接触IC決済事業者に聞く~JR東日本「Suica」(1)

2011年2月1日8:00

 非接触IC決済事業者に聞く~JR東日本「Suica」(1)

全国各地でSuicaのインフラが広がる
駅ナカ、街ナカで順調に取扱件数を増やす

JR東日本の「Suica」は、普段、利用者がIC乗車券として携行しているカードをそのまま電子マネーとして利用できる点が特徴だ。相互利用先も増え、2010年春以降は全国各地でSuica電子マネーの利用が可能となった。交通系電子マネーの草分け的存在ともいえるJR東日本に話を聞いた。

電子マネーカードの発行枚数は3,207万枚

1日あたりの最高利用件数は233万件に

JR東日本が2001年から発行を開始したICカード「Suica」は2004年から電子マネーとしての利用がスタートした。発行枚数は2010年末時点で3,445万枚。そのうち、電子マネー対応は3,207万枚となっている。

左が女優のミムラさんを起用した「アキュア篇ポスター」、右が俳優の松重豊さんを起用した「NEWDAYS篇ポスター」

Suicaは全国の鉄道事業者と相互利用を実施。2010年度もSuica取扱件数は順調に推移しており、1日あたりの最高利用件数は233万件となった。また、月ベースでは2010年12月に5,717万件を達成した(いずれも相互利用先の加盟店を含む)。

平均利用単価は非公表ということだが、電子マネーという性質上、数百円単位の小額決済で利用されるケースが多いという。

「Suicaは電車に乗るためのICカードとしてスタートしていますので、利用場所では圧倒的に駅ナカが多く、街ナカでは小額決済が主体となるコンビニエンスストアでの利用がやはり多いのが現状です」(IT・Suica事業本部 電子マネー事業部 課長 計画・プロモーショングループリーダー 京田直紀氏)

利用できる加盟店は12万3,970店舗

モバイルSuicaユーザーはロイヤリティが高い

Suicaが利用できる加盟店数は相互利用先を合わせると12万3,970万店舗。2011年春には、セブン-イレブンでの導入が決定している。これによりほぼ全てのナショナルチェーンのコンビニエンスストアへ導入されることとなる。また、ヤマト運輸などの大型案件も決定している。今後も全国チェーンや、JR東日本エリアの観光施設、Suicaの決済と親和性の高い低単価の決済を行う個店などでの採用を目指す。

IT・Suica事業本部 電子マネー事業部 課長 計画・プロモーショングループリーダー 京田直紀氏(左)、同事業部課長 eコマース推進グループリーダー 雨森佳代氏(右)

最近ではSuica以外の電子マネーやポストペイと同時に導入が決まったり、他のマネーがすでに導入されているところに相乗りするケースも増えている。

「将来的には国内で最も利用される電子マネーを目指すとしているが、電子マネーが人々の生活に溶け込んでいるかというと、これからだと考えており、他の電子マネーと切磋琢磨してご利用の裾野を広げていきたいと考えています」(京田氏)

JR東日本ではFeliCa対応携帯電話を利用した「モバイルSuica」のサービスも展開。会員数は229万人だが、平均の使用頻度はカード型のSuicaよりも高く、ヘビーユーザーが多いという。モバイルSuicaの会員であればJR東日本の新幹線にチケットレスで乗車でき、ケータイでインターネットショッピングを行えるなどのメリットがある。

「インターネットショッピングの市場が成長する中で、弊社の関わり方として交通手段としての“移動”と“通信”をスムーズに行えるモバイルSuicaはロイヤリティの高い方に更にお使いいただけると期待しています」(IT・Suica事業本部 電子マネー事業部課長 eコマース推進グループリーダー 雨森佳代氏)

同社では、2011 年度上期にdocomo、KDDI、ソフトバンクモバイルのおサイフケータイ対応Android搭載 スマートフォン(Android スマートフォン)においてもモバイルSuicaサービスを提供する予定だ。

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