ジャックスが開始する後払い決済サービス「ATODENE」の強みとは?

2014年5月28日8:30

70万の加盟店ネットワーク、与信ノウハウを武器に後払い決済サービスを展開
初年度20億円、600店舗の採用を目指す「ATODENE」の強みとは?

ジャックスは、通販・ネット販売を対象とした後払い決済サービスに信販・カード業界では初めて参入した。同社では、既存事業によって培ってきた70万の加盟店ネットワークや与信ネットワークを武器に後払い決済サービス「ATODENE(アトディーネ)」を展開し、初年度20億円、600店舗の採用を目指す。

既存取引先から後払い決済の要望が寄せられる
後払い決済は大きな成長が期待できる

後払い決済サービス「ATODENE」は、ジャックスが通販・ネット事業者に対して代金を立て替えることで、利用者は商品到着後にコンビニエンスストアや銀行などで代金を支払うことができるサービスだ。利用者は、商品到着後14日以内の好きなタイミングで支払いが可能だ。

後払い決済サービス「ATODENE」の仕組み
後払い決済サービス「ATODENE」の仕組み

今回、ジャックスが後払い決済サービスに事業参入した理由は、通販を行う加盟店や取引先からのニーズがあったからだという。ジャックス 新事業開発部 新事業開発課 スタッフマスター 高橋弘秀氏は、「弊社ではネット決済サービス『WEBBY(ウェビー)』、提携カードの発行を行っていますが、取引先から後払いの要望が寄せられていました。また、MUFGグループ企業からも要望が多く、弊社としても既存のカード、ショッピングクレジット以外の収益を実現可能です」と説明する。ジャックスでは、リアル、ネットを問わず「70万店舗の加盟店ネットワークを構築している」(同部 久米大輔氏)点が強みとなっている。

また、EC市場は成長しているが、今後は、商品が届いてから支払いをしたいというニーズ、ネット決済でクレジットカードを利用しない人にも対応した商品を出していかなければならないという思いもあったそうだ。高橋氏は、「EC市場も2018年には20兆円に伸びると想定されており、その中でも後払い決済は大きな成長が期待できると考えています。オムニチャネルという言葉があるように、いろいろな決済を総合的に提供していく方針です」と意気込みを見せる。

決済時の与信確認はリアルタイムに実施
個品割賦など金融会社として培った与信ノウハウが強み

ジャックスでは、サービスの提供に向け後払い用のシステムを開発。既存のクレジットカードや個品割賦のシステムを後払い用にアレンジして、独自のシステムとして構築した。決済時の与信確認についてもリアルタイムで取得可能なシステムを構築しているため、消費者の安心感、通販サイトの売上アップにつなげることができるという。

左からジャックス 新事業開発部 新事業開発課 スタッフマスター 高橋弘秀氏、同部 久米大輔氏
左からジャックス 新事業開発部 新事業開発課 スタッフマスター 高橋弘秀氏、同部 久米大輔氏

「弊社では、金融会社として債権の管理はすでに行っています。個品やカードで商材別のリスク管理は実施していますので、そのデータを活用する予定です」(高橋氏)

加盟店手数料は、プランAが5%(0円)、プランBが4.4%(4,500円)、プランCが3.6%(1万8,000円)、プランDが2.9%(4万5,000円)となる(カッコ内は固定費)。また、請求書は150円、取扱上限金額は5万4,000円の一律同一金額となっている(税込)。

支払いについては、コンビニエンスストア、銀行振り込みに対応。また、請求書は、別送がベースとなるが、本年9月からは加盟店のコストを削減可能な同梱の対応も予定している。

提携カードなどとマルチな提案を行う
将来的に後払い決済サービスで№1を目指す

未回収リスク保証型のサービスということもあり、未払いリスクのシミュレーションも行っている。すでに高額な商品や未回収リスクが高い商材も個品割賦では取り扱っているため、他社が提供できていない商品も提供できると想定している。なお、リスクの高い商品等の取り扱いについては、加盟店との折衝の中で取り扱うかどうかを決定するという。

ジャックスではすでに数社の通販サイトと話し合いを行っており、契約を行った会社もあるという。また、ニュースリリース後は引き合いも多いそうだ。高橋氏は、「『新事業開発部』の組織がある弊社だからこそ、カード・信販会社でいち早く未回収リスク保証型の後払い決済サービスに参入できました。今後は、提携カードの発行などと合わせて、マルチな提案を行っていきたいです。将来的にはお客様と連携してポイント管理ができるサービスなどもできればいいですね」と笑顔を見せる。まずは、初年度20億円、600店舗の採用を目指すが、「参入するからには№1を目指したいです」と高橋氏は意気込みを見せた。

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