10月から千代田区全域でコミュニティサイクル実証実験を開始

2014年8月4日8:00

10月から千代田区全域でコミュニティサイクル実証実験を開始
クレジットカード決済で予約を行い、FeliCaで認証

千代田区は、2014年10月1日から、区内全域において千代田区コミュニティサイクル事業実証実験を開始すると発表した。同実証実験にはNTTドコモが協力。8月1日には、千代田区役所で説明会が行われた。

千代田区全域に300台以上の自転車を設置し、FeliCa認証で貸し出しを行う
千代田区全域に300台以上の自転車を設置し、FeliCa認証で貸し出しを行う

区内全域をカバーする初のコミュニティサイクル
2020年までにCO2排出量を1990年比で25%削減へ

コミュニティサイクルとは、地域内に自転車の貸し出し、返却のできる複数のサイクルポートを設置し、利用者はどのポートでも自転車を借りることができる共同利用サービスとなる。自転車活用によるCO2の低減などの効果があり、欧米を中心に利用が進んでいるそうだ。例えば、フランス・パリでは、不動産案内に自転車のステーションが掲載されるなど、市民の欠かせない足となっている。また、英国・ロンドンでは2012年のロンドン五輪の移動手段の1つとしてサイクルシェアリングが利用された。

日本でも複数の地域で利用が進んでおり、江東区(2012年~)、港区(2014年~)でも導入が行われているが、「区内全域をカバーする拠点数・台数としては千代田区が初」であると、千代田区長 石川雅己氏は強調した。

千代田区長 石川雅己氏
千代田区長 石川雅己氏

今回の千代田区のコミュニティサイクルの目的は、「CO2削減量削減、環境意識向上」「地域・観光の活性化」「街の回遊性・魅力向上」「放置自転車対策」「自転車利用による健康増進」が挙げられる。千代田区では、京都議定書を実現するために、2020年までにCO2排出量を1990年比で25%削減することを目指している。今回の実証実験では、本格実施に向け、サイクルポートの配置の最適化、公共手段として定着する可能性、交通行動の変化、そのほか効果および事業採算性などの検証を行う。石川区長によると、千代田区は仕事や観光などで、1日に300万人が訪れるため、コミュニティサイクルの需要は高く、普及すると期待している。

NTTドコモのコミュニティサイクルを300台以上設置
ポートの設置工事が不要となり、費用を削減可能

同実証実験では、30カ所のポートに、ドコモが開発した次世代コミュニティサイクルシステムを搭載した自転車300台以上を今年度中に配備。実施期間は2014年10月1日~2017年3月31日までとなる。

コミュニティサイクルの設置イメージ
コミュニティサイクルの設置イメージ

今回は、自転車本体に従来のサイクルポートが持っていた通信機能やGPS機能、自転車の貸出・返却制御や電動アシスト機能のバッテリー残量の把握などの機能をすべて搭載。そのため、ポートの設置工事が不要となり、費用を削減可能だ。また、ポートの設置が簡単に済み、「イベント等で一時的なポートのオープンや、既存の施設にも設置が可能」(NTTドコモ フロンティアサービス部 友谷浩之氏)となる。さらに、自転車そのものに通信システムを装備しているため、区内にある自転車をリアルタイムに把握でき、効率的な配置が可能となるそうだ。

また、電動アシスト自転車を採用しているため、最大高低差が30m程度ある坂道の多い区内においても、快適に乗ることができるという。

利用については事前の登録が前提となる。利用者は、自宅、サイクルポート前など、どの場所からもWeb登録が可能だ。また、利用の30分前から自転車の予約が行える。登録については、専用のサイトにアクセスし、会員情報の登録を行い、支払い情報としてクレジットカード番号を入力すれば完了する。

Web登録のイメージ
Web登録のイメージ

自転車の貸し出しには、FeliCa対応おサイフケータイもしくはFeliCaカードを利用する。利用者はサイクルポートにおいて、自転車操作パネルの【START】ボタンを押し、自転車の操作パネルにICカードもしくは携帯/スマートフォンをかざすと、電子錠が自動で開き、自転車を利用可能だ。現状は、FeliCaのみだが、将来的にはTypeA/Bの規格への対応も検討していくという。なお、返却時には、サイクルポート内で自転車をロックして【ENTER】ボタンを押せば完了する。

利用方法~貸出方法
利用方法~貸出方法

料金は5種類のプランから選択可能
「愛称+ロゴ」と「自転車カラー」は投票で決定

料金については、5種類のプランから利用に合わせた選択が行える。なお、2014年10月1日から2015年3月31日までは、キャンペーン価格で利用が可能だ。初年度は、個人会員の1回で100円/回、月額会員が月1,000円(ともに最初の30分無料、以降30分後ごと100円)、観光利用者の1日パスが1,000円(日)、法人の月額会員が2,000円(月)、法人の月額会員が月2,000円(ともに最初の30分無料、以降30分後ごと100円)、法人定額会員が月4,000円となっている。

利用方法~返却方法
利用方法~返却方法

なお、NTTドコモでは、他地域においてもコミュニティサイクルの導入に携わっている。これまで、横浜市において「横浜都心部コミュニティサイクル事業 baybike(ベイバイク)」(2011年4月より3年間の社会実験、2014年4月から開始)、江東区において「江東区臨海部コミュニティサイクル実証実験」(2012年11月~)、仙台市において「コミュニティサイクル事業 DATE BIKE(ダテバイク)」(2013年3月~)を展開している。

イニシャルコストについては、1億5,000万円でそのうち3分の1は千代田区が負担する。また、ランニングコストについては初年度4,000~5,000万円を想定している。千代田区では将来的に、同区以外での利用にも結び付けたいとしている。

なお、千代田区では、2014年8月20日まで、同実証実験の「愛称+ロゴ」と「自転車カラー」の人気投票を行っている。投票はWebもしくは区役所・出張所で実施。自転車カラー候補は、①赤(レッド)系、②紫(パープル)系、③ピンク系、④緑(グリーン)系、⑤青(ブルー)系となる。また、愛称とロゴは、①「ちよくる」、②「さくらバイク」、③「edo eco BIKE(江戸エコバイク)」、④「MARU CHARI(まるチャリ)」、⑤「EDOCCOサイクル(江戸っ子サイクル)」から選ばれるそうだ。

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