キャリア決済の国際サービスプロバイダ、bokuの強みとは?

2014年8月26日8:00

67カ国、270キャリアと接続するbokuが日本でサービスをローンチ
キャリア決済の国際サービスプロバイダとの接続で世界展開が可能に

日本でもスマートフォンの普及により、デジタルコンテンツや物販の支払い手段として携帯キャリア決済を導入する動きが加速している。また、国内で成功したサービスを海外で販売されているスマートフォンでも利用したいというニーズも増えてくると思われる。その際に、海外のキャリアとの接続をシンプル、スピーディーに実現可能なプレイヤーとして、“キャリア決済の国際サービスプロバイダ”の役割が注目されている。その代表的なプレイヤーとなるboku(本社:米国サンフランシスコ)が、このほど日本でサービス提供を開始した。今回は、boku チェアマン Mark Britto氏に同社のサービスや国内展開について話を聞いた。

アジアは有望なターゲット
1つの開発で270キャリアと接続可能に

――まずは、boku様の展開地域についてお聞かせください。
Mark Britto:bokuでは、2009年から先行して事業を開始しました。当初は、ソーシャルネットワーキングにおけるデジタルコンテンツの購入で利用できないかと思い、スタートしました。また、米国だけではなく、あらゆる国々で潜在的な需要があると考えました。

現状、67カ国、270キャリアと接続しております。メインオフィスはサンフランシスコにあり、ロンドン、ドイツ、フランス、シンガポール、インド・ムンバイ、そして日本にオフィスを設けています。キャリアがある国すべてがビジネスの対象となり、クレジットカードが利用されている国でも展開可能です。

約70カ国、270キャリアとの接続が可能。潜在ユーザーは40億人

約70カ国、270キャリアとの接続が可能。潜在ユーザーは40億人

-現状、海外で伸びている地域についてお聞かせください。
Mark Britto:米国は大きい市場ですがすでに成熟しています。現状、ドイツと英国・ロンドンなど、ヨーロッパがもっとも成長しています。欧州では、2013年から事業をスタートしていますが、今後はアジアが有望なエリアです。

――国際的なキャリアビリング事業は、ZongやPaymentOne等も展開されていますが、貴社の差別化要因についてお聞かせください。
Mark Britto:我々は競合他社を見ていません。すでに270キャリアとの接続を終えていますので、お客様(カスタマー)を見て仕事をしています。Bokuは、モバイルウェブ、PC、コンソールゲーム、スマートテレビ等、デバイスを選ばない強みがあります。モバイル・キャリアビリング・アグリゲーターのカテゴリでは我々が№1であると自負しています。

――アジアはローカルで展開するアグリゲーターなど、競合が多いように見受けられます。また、実際、キャリアと直接契約するより、boku様経由で契約するメリットについてお聞かせください。
Mark Britto:bokuはグローバルな会社です。例えば、米国や欧州から、アジアで展開したいという会社をお手伝いしています。

また、1つの開発で契約する全キャリアと接続できます。各国のキャリアによって、いろいろなルールや方式がありますが、我々が取りまとめて、簡単な接続方法で提供できます。さらに、各国によって税金やライセンスが必要ですが、それらもすべてbokuが取りまとめて提供可能です。

手数料率については提供エリアのキャリアによって異なる
デジタルコンテンツ以外の広がりに期待

――契約の手数料の目安についてお聞かせください。
Mark Britto:手数料は地域、キャリアによって異なります。ただし、bokuはそれほどフィーをいただいておりません。基本的にはキャリアによって決められ、一桁台のパーセンテージから高いところでは45%の手数料を徴収するエリアもあります。金額については、弊社が取りまとめてお客様にお支払いします。

シンプルに世界のキャリアと接続可能

シンプルに世界のキャリアと接続可能

――現状、キャリアビリングはデジタルコンテンツが中心のように見受けられますが、それ以外のサービスにも広がっているのでしょうか?
Mark Britto:もともとはデジタルコンテンツなど、無形商材の購入から始まりましたが、現在はパーキングの自販機、チケット等の購入で利用いただくように、動き出しています。ただ、日本では現状、デジタルコンテンツに注力しています。

――キャリアビリングは将来的にリアル領域にも広がるのでしょうか?
Mark Britto:すでにリアル展開は、ヨーロッパでスタートしています。その経験を積んでから他の地域に展開していきたいと考えています。パーキングやベンディングマシンなど、「早く」「簡単」に決済したいサービスは、リアル、デジタル問わずチャンスがあると考えており、狙っていきたいです。

海外企業から日本進出への要望を受け参入
アジアの中でも日本での展開を強化

――日本に参入した理由についてお聞かせください。
Mark Britto:お客様から進出したいという相談が多かったためです。日本はキャリア決済においては特殊な国です。日本のマーケットに進出する際、キャリアビリングが重要となります。キャリア決済は、6パーセントという安い手数料が出ており、マーケットも数年前から4倍の市場となっています。

――日本での導入目標についてはいかがでしょうか?
Mark Britto:まずは海外のデジタルコンテンツプロバイダーの進出を支援したいと考えております。日本のマーケットには関心が高く、展開したいと考えるコンテンツプロバイダーは多いです。有名なデジタルコンテンツプロバイダーが参入できるように支援したいですね。

――最近では、Google PlayやiTunesでのアプリ内課金が増えていますが、脅威だと感じていらっしゃいますか?
Mark Britto:Googleはキャリア決済を独自に提供しており、キャリア決済の市場においてとても良いことです。私達はいくつかのアプリ提供企業と公式なアプリ内決済で既にパートナーシップがありますし、今後も支援していきますので脅威とは思っておりません。

――最後に今後の目標についてお聞かせください。
Mark Britto:まずは、アジアの中でも日本での展開を強化していきたいです。また、中期的なスパンとしてはシンガポールを中心とした東南アジア、長期的なスパンで見るとインドでも事業を展開する予定です。

■3キャリア対応で国内展開を強化

Bokuは、2014年3月から、日本の大手キャリアであるKDDIおよびNTTドコモと接続している。また、「ソフトバンクモバイルについては間もなく接続が完了する予定である」とboku ジェネラル・マネージャー アジア&ミドル・イースト kurt Davis氏は話す。海外のキャリア決済の場合、未回収時の債権リスクをbokuが買い取るケースもあるそうだが、国内では各キャリアが対応するそうだ。

右から2人目がboku チェアマン Mark Britto氏、日本ではジェネラル・マネージャー アジア&ミドル・イースト kurt Davis氏(右端)、シニアディレクター ビジネスデベロップメント 依田寛史氏(左端)を中心にビジネスを展開。左から2人目がヴァイス・プレジデント Rajan R.Reddy氏

右から2人目がboku チェアマン Mark Britto氏、日本ではジェネラル・マネージャー アジア&ミドル・イースト kurt Davis氏(右端)、シニアディレクター ビジネスデベロップメント 依田寛史氏(左端)を中心にビジネスを展開。左から2人目がヴァイス・プレジデント Rajan R.Reddy氏

現状、国内での導入実績については、ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジアがPSN/SonyEntertainment Networkにおけるウォレットへの入金方法として、KDDIの「au かんたん決済」およびNTTドコモの「ドコモケータイ払い」に対応した。

Bokuシニアディレクター ビジネスデベロップメント 依田寛史氏は、「日本のオフィスでは、国内のキャリアとリレーションをつくることに力を入れています。また、日本企業が海外で展開する際にも支援していきたいです」と笑顔を見せる。

なお、アジアではインドでも事業を展開しており、ヴァイス・プレジデント Rajan R.Reddy氏を中心に活動している。

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