米国のプロセッシング会社、Heartland Payment Systemsの取り組みは?

2015年2月16日9:20

米国のプロセッシング会社、Heartland Payment Systemsの取り組みは?
レストラン、GS/コンビニ、教育機関などに強く、E2EEでセキュリティを確保

Heartland Payment Systems(ハートランド・ペイメント・システムズ)は、米国を代表するプロセッシング企業の1つである。クレジットカードやプリペイドカードなどの決済処理サービスを25万以上のビジネスと教育機関に提供している。同社の取り組みについて、Executive Director, Product Development Michael English氏に話を聞いた。

米国で2.5~3%のシェア
End to End Encryptionのリーダー企業

――まずは貴社のサービスについてお聞かせ下さい。
Michael English:加盟店、レストランなどにサービスを提供しています。クレジットカード、ACH(Automated Clearing House)、プリペイドカードプログラムなどとなり、レストランにおいては大きなマーケットシェアを占めています。また、ガソリンスタンド/コンビニエンスストアなどにも強く、教育関係の施設においても約150億ドルのプロセッシングを行っています(米国はガソリンスタンドにコンビニが併設されていることが多い)。

 

Heartland Payment Systems Executive Director, Product Development Michael English氏

Heartland Payment Systems Executive Director, Product Development Michael English氏

――米国でのプロセッシングにおいてのシェアはいかがでしょう。
Michael English:2.5~3%のマーケットシェアを占めています。ただ、特定の分野に限ればマーケットシェアはさらに高まります。例えば、レストランに関しては、トランザクションは7件に1件の処理を行っています。また、2,200の教育機関でもプロセッシングを行っています。

――貴社の強みについてお聞かせください。
Michael English:フロントとバックエンドシステムのプログラムは、インハウスで開発しています。また、自社でゲートウェイも所有しております。さらに、セールスモデルとしては、外部の独立機関は使わずに、社内の人間で営業や開発を行っております。
我々はインテグレーションのリーダーともいえます。その結果として、全米レストラン協会(ナショナル・レストラン・アソシエーション)からも認められています。

――セキュリティ面についてはいかがでしょうか。
Michael English:弊社では、決済システムとして「E3」というプログラムがあり、トランザクションのカードスワイプ、キー入力、タップ、またはカード挿入の早い時点でカード会員情報を暗号化しています。E2EE(End to End Encryption)により、カードがスワイプやタップされた時にインクリプトされれば、もしその時にSQLインジェクトションなどがあったとしてもカード情報を犯罪者が取得することはできません。弊社はこの部分のリーダー企業でもあります。PCI DSSのP2PEよりも一歩先に進んでいます。インクリプションは、カードデータを暗号化してしまいます。例えば、POSやストアネットワークに情報を送る時、カードデータは決して流出することはありません。

さらに、弊社はEMVを導入しており、E3、インクリプション、EMVの3つをセキュリティとして提唱しています。この3つを束ねて「ハートランド・セキュリティ」と呼んでいます。

モバイル決済の提供にも力を入れる
Apple Payのサポートも行う

――米国で2015年10月から適用されるライアビリティシフトについてはいかがでしょうか?
Michael English:2つの要素があり、1つは小売店におけるICカード端末の導入です。ウォルマートやターゲットといった大手リテーラーは、導入すると思われます。そこから少しずつ小規模な店舗にも浸透していくと思います。
また、カードイシュアについてもEMVカードの発行をスタートしています。2015年半ばからクリティカルマスになると思いますが、EMVカードがほとんど利用できるようになるのは2~3年は必要とみています。

――モバイル決済に関しての取り組みをお聞かせください。
Michael English:独自のモバイルアプリケーションがあり、現在は1万5,000の加盟店があります。また、消費者と直接やり取りを行うプロバイダとの関係もあります。大学との関係もあり、学生のモバイルアプリケーションの利用が可能です。

――米国ではApple Payがスタートしました。
Michael English:弊社は「Apple Pay」のプロセッシングも行っています。AT&T、サンフランシスコジャイアンツなどもサポートしています。今後もモバイルペイメントの導入は加速すると思いますが、キーとなるのは支払いだけではなく、クーポンやロイヤリティプログラムとの連携になると思います。

――今後強化していきたい点について、お聞かせください。
Michael English:まずeコマース、モバイルコマースになります。また、POSを提供する企業を買収しており、そこも強化していきたいです。さらに、大学レベルでの教育機関に対する進出も成長分野です。

そのほか、ダイナミック・カレンシー・コンバージョン(DCC)やマルチ・カレンシー・プライシング(MCP)にも力を入れています。

――海外の展開についてはいかがでしょうか?
Michael English:弊社は現状、米国内のみプロセッシングを行っています。最初のステップとしてカナダの進出を考えており、カリブ海、ヨーロッパなどにも展開を検討しています。また、ガソリンスタンドやコンビニをサポートしていきたいですね。

※取材は2014年11月2~5日まで開催の「Money20/20」にて

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