“自販機イノベーション”推進に向け「acureメンバーズ」を展開

2015年4月2日8:25

■JR東日本ウォータービジネス
“自販機イノベーション”推進に向け「acureメンバーズ」を展開
自販機POSデータを活用し、ロイヤルカスタマー育成を目指す

JR東日本ウォータービジネスでは、エキナカ飲料自販機における顧客起点での改革を目指し“自販機イノベーション”を推進している。これまで、ブランドミックス機や電子マネー対応の拡大、次世代自販機の開発等を実現してきた一方で、2013年5月から自販機POSデータを活用した会員制度「acureメンバーズ」によるCRM戦略を実践している。エキナカ自販機は“一見客”が中心も、ヘビーユーザーが売上を支えているそうだが、「acureメンバーズ」によりロイヤルカスタマーの育成を目指している。

利用頻度の低いユーザーの継続利用を促進
交通系電子マネーで会員サービスが可能に

JR東日本ウォータービジネスは、2013年5月24日から、7,000台以上のエキナカ自販機“acure(アキュア)”で「Suica」等の交通系電子マネーを利用し商品購入すると「acureポイント」が貯まる会員制度「acureメンバーズ」を展開している。

「acureメンバーズ」は自販機POSデータを活用した会員制度を実現
「acureメンバーズ」は自販機POSデータを活用した会員制度を実現

JR東日本ウォータービジネスでは、POSデータを取得可能な交通系電子マネー決済端末「VT-10」とネットワークを開発し、2009年からデータの取得・蓄積を行っている。acureの自販機POSデータを分析する中で、エキナカというとリピート利用者が多いという予想があったが、全体の上位7%しか月に2回以上購入する「ヘビーユーザー」がいないことがわかったそうだ。また、一方で売り上げに占める割合は50%以上となっている。月1回未満の「ライトユーザー」が85%を占めるが、そういった利用者のリピート利用率を高めれば、より売り上げがアップすると考え、「acureメンバーズ」を開始した。

エキナカ自販機におけるSuicaをはじめとした交通系電子マネー利用率は50%を2012年12月に初めて突破。その後も比率は高まっている。同社では、エキナカで数多く使われている親和性の高さから、交通系電子マネーを顧客とのコミュニケーションツールとして活用したいと考えた。さらにVT-10では、Suica等の利用データから、購入商品、購入時間帯、Suicaポイントクラブ会員による利用者の性別、年代などが把握可能であり、会員制度の導入により、質の高いマーケティングを展開可能だ。

すでにPOSデータを活用した商品開発にも着手。例えば、「acure made<アキュア メイド>」ブランドとして青森りんごシリーズを発売したが、メインターゲット、飲用シーンを設定する上で 自販機POSデータを活用した。その結果、①他の果汁商品と比較して朝にもよく購入されている(期間:2014年3月~8月)、②自販機全体と比較してりんごジュースの女性購入比率が高い(期間:2014年3月~8月)、③他の果汁商品と比較して4本以上購入している人が多い(期間:2014年3月~6月)――という結果となった。

アクティブ会員の利用者数で成果
女性も含めた自販機利用をさらに促進

「acureメンバーズ」への入会希望者は、Webサイトから会員登録が必要となる。登録の際に、「交通系電子マネーのID番号」および「電子メールアドレス」を会員情報として、同意の上提供してもらう。会員サービスとしては、従来から展開してきた「自販機キャンペーン」を会員サービスの一環と位置づけて展開。交通系電子マネー利用による購入を条件とすることで、自販機POSデータから「acureポイント」を自動付与することが可能になりキャンペーンへの参加障壁を低減している。利用者は、蓄積したポイントを利用して賞品抽選に参加可能だ。

2013年10月1日から、商品購入前に交通系電子マネーをリーダーライターへタッチすることで、次世代自販機のサイネージを活用した、会員専用の映像が表示される取り組みを開始。また、商品購入後にも、「メッセージ演出」、「デジタルコンテンツ提供」、「商品プレゼント」といった会員専用のサービスを展開している。

サービスの拡充にも力を入れる。2014年2月にはポイントの対象機を缶ペット機に比べ、女性利用の高いチルド自販機まで拡大。さらに、ポイント付与の対象商品を全品に拡大し、買いまわりを楽しめ、ポイントを貯めやすい仕組みを提供している。そのほか、飲料メーカーなどとタイアップしたキャンペーンも積極的に展開している。

2015年4月1日~2016年3月31日まで、“acureメンバーズ”会員を対象に「エキナカ自販機acureキャンペーン」を実施。今回のキャンペーンでは、新たに30ポイントで「必ずもらえるacure made商品コース」を設定。会員がポイントを貯めて同コースに応募し、受取期間中にacureメンバーズ会員登録が完了したSuica等交通系電子マネーを次世代自販機の読取機に事前タッチすると、acure made商品を受取期間中に1本無料プレゼントする。

現在、会員数は約5万人。課題としては、利用者や購買本数などのデータを見ると、自動販売機利用者全体に比べ、会員は属性が男性に偏っている点だが、女性へ向けたサービスを追加し自販機利用をさらに促進させていきたいとしている。今後は、会員と自販機をより近づけるコミュニケーションの深度化、幅広い利用者層に向けた会員サービスの拡充を目指す。

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