ドコモ参入でどう変わる?共通ポイントサービスの最新動向

2015年6月24日7:54

ドコモ参入でどう変わる?共通ポイントサービスの最新動向

株式会社ポイ探 代表取締役 菊地 崇仁

ドコモが共通ポイントカードを新しく発行

2015年5月13日に共通ポイントに大きな動きがあった。ドコモが共通ポイントサービスに参入するというニュースだ。このニュースは各メディアでも紹介されたが、3つのニュースが同時に発表となったためか、中途半端に理解されている方も多いのではないだろうか。

ドコモがポイントに関して発表したリリースは3つある。

1.ドコモが共通ポイントサービスに参入
2.Pontaとドコモが提携し、ポイントの相互交換を開始
3.ローソンとドコモが提携し、ローソンでDCMX決済すると、請求時3%OFF

「ドコモが共通ポイントサービスに参入し、Pontaとドコモが提携」ということで、共通ポイントサービス「Ponta」にドコモが乗っかるというイメージを持った方もいるようだ。実際、そのように報道していたメディアもある。

今回の、Pontaとドコモの提携は、ドコモポイントを廃止して、Pontaポイントに乗っかるということではない。ドコモポイントはそのまま残り(名称は「dポイント」に変更)、Pontaポイントと相互交換できるようになるというだけだ。

ドコモは、2015年12月1日から「dポイントカード」を発行し、リアル店舗でドコモポイント(dポイント)を貯め、使えるようにするサービスを開始する。Tカード、Pontaカード、Rポイントカードに続き、第4の共通ポイントカードの登場となる。

図1.共通ポイントカード4陣営

図1.共通ポイントカード4陣営

dポイントカードはローソンで利用可能に

共通ポイントサービスで一番利用の多い場所はコンビニだ。共通ポイントサービスに参入するには、必ずコンビニと提携しなければならない。

コンビニ業界の勢力を確認すると、業界1位がセブン-イレブン、2位がローソン、3位がファミリーマート、4位がサークルKサンクス、5位がミニストップとなっている。

それぞれのポイントカードを確認すると、セブン-イレブンは「nanaco」と「au WALLET」、ローソンは「Pontaカード」、ファミリーマートは「Tカード」、サークルKサンクスは「Rポイントカード」、ミニストップは「WAON」と、新しく共通ポイントカードを発行しても、コンビニに入り込む余地はないと思われていた。

しかし、ドコモはローソンと提携し、ローソンでdポイントカードを提示するとポイントが貯まり、ポイントを使えるようになる。今回の提携で、ローソンでPontaカードが使えなくなるわけではない。ローソンでは消費者がdポイントカードかPontaカードを選択できるようになるということだ。

表1.コンビニのポイントカード
セブン-イレブン ローソン ファミリーマート サークルKサンクス ミニストップ
決済型 nanaco、au WALLET WAON WAON
提示型 Pontaカード、dポイントカード Tカード Rポイントカード

共通ポイントの選択時代

これは共通ポイント業界にとっては非常にインパクトのある提携だ。基本的に、共通ポイントは排他契約となっており、他の共通ポイントが入れないような独占契約となる。しかし、ローソンとPontaの契約が変更となり、排他契約が見直されたということだろう。

つまり、今後は様々な店舗で共通ポイントカードが選択制になる可能性が高い。電子マネーやクレジットカードは、どの電子マネーで支払うのか、VisaにするかMasterCardにするかを消費者が選択できる。共通ポイントも同じように、消費者がPontaカードにするのかdポイントカードにするのか、それともRポイントカードにするのかを選択できる時代になるということだ。

共通ポイント戦国時代に

「ドコモとPontaが提携」となっているが、実際は非常に激しい争いになる事が予想される。

2015年6月1日より、ドコモのクレジットサービス「DCMX」をローソンで利用すると、請求時に3%OFFとなるサービスが開始した。さらに、DCMXのポイントも1000円につき10ドコモポイント貯まり、Pontaカードを提示することで100円につき1Pontaポイントも獲得できる。合計5%還元と消費者にとっては非常におトクになっている。ローソン利用者で、ドコモ利用者であれば使わない手はない。

現時点では、Pontaカードは共通ポイントカード、DCMXは決済ツールとして住み分けはできているが、2015年12月以降は完全にぶつかり合うことになる。

2015年12月1日、DCMXが「dカード」に名称が変更となり、ドコモ回線を利用していなくても申込可能なクレジットカードとなる。さらに、dポイントカード機能も搭載される。現状ではPontaカード提示+DCMX支払いが最もおトクとなるが、12月以降は、dカード提示+dカード(DCMX)支払いでも同じことになる。ローソンでのPontaカードの出番がなくなるということだ。

ポイ探のアンケートによると、Pontaカードの利用先は7~8割程度がローソンとなっている。つまり、ローソンで最もおトクなポイントカードが「dカード」になってしまうと、Pontaカードの利用率が一気に落ちるということになる。ローソンを巡って、dポイントカードとPontaカードが激しい闘いを繰り広げることになるということだ。

共通ポイントの排他契約が終了するということは、今後も新しい共通ポイントサービスが開始される可能性もある。まさに、共通ポイント戦国時代となるだろう。

菊地 崇仁(きくち たかひと)

1998年に法政大学工学部を卒業後、同年日本電信電話株式会社(現NTT東日本)に入社。社内システムの開発、Lモードの料金システム開発、フレッツ網の機器検証等に携わり2002年に退社。同年、友人と共に起業し、システムの設計・開発・運用を行う。2006年、ポイント交換案内サービス・ポイ探の開発に携わり、2011年3月代表取締役に就任。ポイント探検倶楽部に掲載されているポイントは約230種類。ポイントやマイルを中立の立場で語れる数少ない専門家として知られる。

三児の父であり家計のやりくりをすべて担当。ポイントのみならず、クレジットカードや保険なども守備範囲で、近年は投資にも挑戦している。著書は「新かんたんポイント&カード生活(自由国民社)」、「得するポイント(カード)の貯め方・使い方(日本監督協会)」。運営サイトは「ポイント探検倶楽部(ポイ探)」「株式会社ポイ探」「菊地崇仁オフィシャルホームページ」等。

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