盛岡の共通ポイントカードとして「MORIO-Jカード」を発行

2015年10月8日8:36

地域で貯めて・使える・地域を元気にするカードを目指す

盛岡Value Cityでは、電子マネー機能を有する地域共通ポイントカードとして「MORIO-Jカード(モーリオ-ジェイカード)」システムを立ち上げ、地域循環型の経済を実現するともに生活や観光情報等、盛岡地域の各種情報をワンストップで提供するポータルサイト事業を展開している。「地域で貯めて・使える・地域を元気にするカード」を目指す。また、盛岡市では、紙のプレミアム商品券に加え、プレミアムポイントカード「MORIO-J」の発行も行われた。

盛岡商工会議所や地域商店街等が出資
電子マネー「WAON」を提供するイオンと提携

「MORIO-Jカード」発行と盛岡Value City設立の経緯は、盛岡商工会議所で開催されているまちづくり懇談会(商店街、大型店などで構成)での議論の中から発想されたもので、商工会議所が商店街等の協力を得て会社を設立し、商工会議所会頭が代表取締役に、商店街等に役員を引き受けてもらっている。また、2015年3月から盛岡市も株主として出資している。

「MORIO-Jカード」では、消費者の利便性を考慮し、電子マネー業界の大手の1つであるイオンと提携。盛岡Value City 紺野極氏によると、「イオンはご当地WAONを始め、地域貢献の事業を展開している企業である」こと、「WAONの搭載はMORIO-Jカードの機能の1つとして位置づけ(MORIO-Jポイントはイオン等で付与・利用ができない、加盟店の利用状況などの情報も提供しない)に了解をしてもらったことなど、同社事業への協力・理解が得られた」こと、「盛岡商工会議所の会員である」こと、などが提携の理由となった。

「MORIO-Jカード(モーリオ-ジェイカード)」。利用者は加盟店での買い物100円につき1ポイントが貯まり、貯まったポイントは1ポイント=1円として買い物に利用できる

「MORIO-Jカード(モーリオ-ジェイカード)」。利用者は加盟店での買い物100円につき1ポイントが貯まり、貯まったポイントは1ポイント=1円として買い物に利用できる

加盟店開拓については、協同組合JOY(ジョイ)の加盟店及び商工会議所の会員企業を中心に営業活動を行い、同社役職員、商工会議所職員が一体となって営業を展開している。また、フェリカポケットマーケティングにも支援してもらっている。
※協同組合JOYとは、盛岡市で古くからポイント発行事業を行ってきた組合で、現在はポイント事業を停止。同組合が発行していたJOYポイントの残高は、MORIO-Jポイントへの移行(JOYポイントからMORIO-Jポイントへ)を受け入れている(希望者のみ)。

端末の初期費用については、同社が所有する端末を加盟店に無料で貸し出している。また、自社でポイントを発行している企業の場合は、それが理由で加盟してもらえないこともあるが、顧客に選択してもらう形で加盟してもらっている加盟店もあるそうだ。

イベントとの連携としては、盛岡市が事務局となっている「映画の街盛岡」推進事業実行委員会の事業の1つに「素敵なまちの映画会」への協力が挙げられる。5~7月の映画会来場者にMORIO-Jカード(すでにカードを持っている人には300ポイント)をプレゼントした。カード代金(またはポイント手数料)は実行委員会負担で、同社では端末の貸出、操作支援を行った。

プレミアムポイントカード「MORIO-J」を販売
盛岡のことならなんでも分かるポータルサイトを目指す

また、地方創生事業としての「地域住民生活等緊急支援のための交付金」を活用し、全国の市町村でプレミアム付き商品券を発行したが、盛岡市では紙の商品券(盛岡地域振興商品券「SANSA」)のほかに、ポイントでの商品券も発行したいと(ポイントでの発行も考慮してもらうよう要望をしていた)の話をもらい、プレミアムポイントカード「MORIO-J」として3億6,000万ポイント(プレミアム分6,000万ポイント)の販売を行っている。同カードは、盛岡市の協力が得られたことと、MORIO-Jポイントサービスの普及(カードホルダーの増加、加盟店増加)の追い風になるものと考えて、発行することとなった。

プレミアムポイントカード「MORIO-J」は、消費者が1ポイント1円から利用できることから、「消費者にとっては、残高の範囲内で釣銭などを気にせず利用できる」、「1,000円以下の少額決済にも利用できる(MCCI発行の商品券は1,000円券)」など、プリペイド式の電子マネーとして利用できるという使い勝手の良さを提供できるというメリットがあるそうだ。

9月4日現在、「MORIO-J」の加盟店数は177店、カード発行枚数は6万2,000枚。今後は、加盟店舗数500店、カードホルダー30万人を目標としている。

MORIO-Jカードのホルダーは個人情報を取得していないが、ポイントの移行を受け入れているJOYカードのホルダーは比較的高齢者が多く、移行の受入作業の状況を見ても、比較的高い年代の女性を多く見かけられるそうだ。こうした状況から、同社では男性と若い世代への普及が課題ととらえている。

現状の課題については、カードホルダーの数がまだまだ少ないこと、広い年代の利用に対応できるように加盟店を開拓する必要があること、MORIO-JポイントとWAONポイントを混同しているホルダーが見受けられること、MORIO-JポイントとWAONポイントの関係が分かりにくいとの感想が多い、ポータルサイトの内容の充実、などとなる。

今後は、「盛岡市内全域で使える」、「より幅広い年代、性別の方にカードをもってもらえるカード」、「駐車場やバス、タクシー、電車などでも使える」、そんなカードでありたいと考えているそうだ。また、盛岡をPRするサイトを開設しているが、同社では、「MORIO-J」を『ポータルサイトと連携した新地域カードシステム事業』と位置付けている。加盟店の情報発信だけではなく、盛岡のことならとりあえずMORIO-Jのポータルサイトを見れば、何でもわかる、そんなサイトを目指して事業に取り組んでいきたいとしている。

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ペイメントナビ編集部

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