「今後の決済端末に求められる付加価値とは?」特集~(3)日本カードネットワーク

2010年8月30日15:40

FOMAに加えBluetooth版のモバイル型決済端末を開発
より安価で高機能な端末の提供を目指す

日本カードネットワーク(CARDNET)はカード用端末の提供、センター間接続サービス等、カード決済関連業務の支援などを行う情報処理センターだ。同社の「JET-STANDARD端末(JET-S端末)」は現在46万台が設置されている。同社の取り組みと今後の展開を聞いた。

設置台数は46万台

販売台数は横ばいが続く

CARDNETは据置型とモバイル型のJET-S端末を提供している。他の情報処理センターとは違い、同社自身がカード会社に端末を販売しているのが特徴だ。設置台数は3月末時点で46万台。景気低迷などの影響もあり、以前に比べ急激な設置台数の伸びは見られないが、「決して販売台数は落ちてはいない」と日本カードネットワーク 経営企画部 次長の古賀次郎氏は説明する。

左上からNECインフロンティア、オムロン、東芝テック、左下からパナソニック、富士通フロンテックの決済端末

端末のラインアップとしてはNECインフロンティア、オムロン、東芝テック、パナソニック、富士通フロンテックの5社の製品を販売している。

同社が販売に力を入れるのが富士通フロンテック製の「JET-MOBILE端末」。2008年8月にリリースしたFOMA版に加え、2009年7月には短距離無線通信技術を採用したBluetooth版を投入した。FOMA版は百貨店やタクシーなどに採用されてきたが、Bluetooth版はホテルやレストラン、アパレルショップなど、FOMAの電波が届きにくい場面での導入を見込んでいる。また、店舗内ではクレードル一台に対して2台以上の端末を稼働可能だ。JET-MOBILE端末は昨年度1万台の販売を見込んでいたが、「接触式のICクレジットカードによるPIN入力が必ずしもすべてのカード利用者に行き渡っていないため、当初の期待値からは若干伸び悩んでいる」とのことだ。

銀聯対応も検討

iPhone端末の動向にも注目

また回線ラインアップの拡充にも力を入れる。CARDNETではこれまでNTT東西の加入電話、ひかり電話に対応したアナログタイプ、ISDNタイプ、インターネット接続、LANタイプ、FOMA通信サービスなど、対応回線を増やしてきた。今年6月にはISDNタイプの端末においてKDDI、ソフトバンクテレコム、ケイ・オプティコムの電話サービスでの提供を開始している。

ポイントやギフトカードにはNECインフロンティア製の端末が対応している。今年4月に対応したWAONなど、8つの非接触IC決済の取り扱いも行っている。今後はビザの緩和で中国人観光客の増加が予想されることから、銀聯への対応も進めていくと思われる。また、同社の強みとしては専用のデスクやWebサイトを利用した加盟店への24時間365日のアフターサポートが挙げられる。

新端末の開発に関しては「より安価で高機能な端末を提供していきたい」と古賀氏は語る。海外ではiPhoneに磁気カードのリーダライタを搭載したカード決済端末が話題になっているが、国内のカード会社でも関心を持っている企業は多いとされ、セキュリティ面や運用ルールの整備などの課題はあるにせよ、ウォッチはしていきたいとのことだ。

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