静岡鉄道、電子マネー「ルルカ」で「DNPマルチペイメントサービス」が採用(大日本印刷)

2017年3月7日0:00

移動から買い物まで1枚でサポートするカードとして地域での展開を支援

静岡鉄道では、2016年11月、大日本印刷(DNP)が提供する「DNPマルチペイメントサービス」を導入し、ポイントカード「LuLuCa(ルルカ)」に電子マネー機能を追加した。これにより、従来の交通乗車機能に加え、グループ会社が運営するスーパーマーケット「しずてつストア」や、ショッピングセンター「新静岡セノバ」での買い物に便利に利用できるようになった。今後は、DNPの協力を得て、順次、利用できるエリアや施設の拡大を図り、人々の暮らしを便利にする生活密着型カードとしての魅力を、より一層高めていきたい考えだ。 

静岡市を中心に多岐にわたるサービスを展開
「しずてつストア」でのカード提示率は8割以上

静岡鉄道は、静岡県内で、鉄道・バス・タクシーといった交通をはじめ、不動産、レジャー、小売、サービスなど幅広い事業を展開する静鉄グループの中核企業である。特に静岡市エリアでは6割の人がカードを保持する、地域密着型のサービスを展開している。

同グループでは2006年より、ポイントカード「LuLuCa(ルルカ)」を発行してきた。現在、現金ポイントカードの「ルルカポイント」、交通乗車機能付きの「ルルカパサール」、交通乗車機能とクレジットカード機能付き(JCB)の「ルルカプラス」、クレジットカード(三井住友カード、Visa)の「ルルカパレッタ」の4種類があり、合計で約40万枚が利用されている。このうち交通乗車機能付きの「ルルカパサール」と「ルルカプラス」(合わせて約25万枚)に、2016年11月1日から、同グループが経営するスーパーマーケット「しずてつストア」と、ショッピングセンター「新静岡セノバ」で利用できる、電子マネー機能が追加された。

静岡鉄道 企画部 カード事業推進課長 大澤智正氏

「しずてつストア」については、まず静岡市内にある18店舗で電子マネーの運用を開始。12月に県東部エリア、2017年2月藤枝・島田エリア、3月西部エリアの店舗とエリア拡大し、全店舗での電子マネーとしての利用ができるようになる。

スタートから約10年が経過して、「ルルカ」はすっかり人々の暮らしに溶け込んでおり、「しずてつストア」のレジでの提示率は約8割を誇る。また、貯めたポイントの消化率も90%に上っている。これに電子マネー機能が加わることで、「ルルカ」の生活密着型カードとしての魅力はますます高まることになった。

静鉄ストア店内設置のチャージ機で入金が可能

DNPとのパートナーシップの理由とは?
法制度も含めたサポートが魅力に

電子マネーの運用開始に当たり、同社は大日本印刷(DNP)の「DNPマルチペイメントサービス」を採用。またPOS対応については、東芝テックの協力を得ている。

DNPは印刷業界最大手であり、ICカードの製造・発行においても国内トップシェアを誇る。同社が開発・提供する「DNPマルチペイメントサービス」は、現金、クレジットカード、電子マネーなどあらゆる決済手段にワンストップで対応することに加え、決済情報およびPOS情報に基づく販促活動までをサポートするトータル・サービスだ。

このサービスを選択した理由について、静岡鉄道 企画部 カード事業推進課長 大澤智正氏は、「電子マネーは私たちにとって初めての取り組みでした。すでに静岡鉄道の電車・バスでご利用いただているシステムとの統合やポイントプログラムとの連携などわからないことも多く、手探りで進めていた中、大日本印刷様が『いっしょに作っていきましょう』と言ってくれたことが大きかった。カードについて豊富な経験をお持ちなので、システム面ばかりでなく、例えば資金決済法への対応やポイントプログラムへの拡張等のカスタマイズなどについてもサポートしてもらいました」と説明する。将来的な決済手段の拡張、PCI DSS対応やEMV対応など、セキュリティについての検討もサポートしてもらえることも大きかった。

今回の運用のスタートは、重点店舗の開店日との兼ね合いなどもあり、年間で一番の繁忙期直前の、2016年11月というタイミングになった。十分な準備期間もとれない中でのスタートだったが、トラブルもなく、安定したオペレーションを維持できている。

その理由として、「ルルカをお持ちですか?」から始まるレジでのお客様とのコミュニケーション・フローが確立されており、販売員に浸透しているためだ。これを土台に電子マネーに関するスクリプトをプラスするだけで済んだことが大きい。このシステム開発における、DNPのサポートと運用するスーパーマーケットの現場力の融合あってのことだったと大澤氏は評価する。

「システム自体の安定性はもちろんのこと、カスタマイズを含め、短期間でのスタートに合わせてフレキシブルに対応してもらいました。大日本印刷様でなかったら、スケジュール通りにはスタートできなかったかもしれません」(大澤氏)

ちなみに、電子マネーの決済音には、昭和初期に静岡鉄道が経営する遊園地のCMソングとして作られた、北原白秋作詞による「ちゃっきり節」のかけ声が採用されている。これは複数の候補の中から、モニターや社員の投票によって選ばれたものだ。

「皆が参加して作り上げたということも、システムのスムーズな導入につながったのだと思います」(大澤氏)

▶当面は10%超の利用率を目指す  ルルカの店舗での浸透も進む

 

■お問い合わせ先
大日本印刷株式会社
〒162-8001 東京都新宿区市谷加賀町1-1-1
TEL : 03-3266-2111
http://www.dnp.co.jp/

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