米国のギフト・プリペイドカード市場の概況

ギフトカードモールでの購入が最も多い
リテーラーはプロモーションツールとして活用

ギフトカードの購入場所は、“ギフトカードモール”と呼ばれる什器からの購入が最も多い。ギフトカードモールとは、大型ディスカウントストアやドラッグストア、スーパーなどに設置されている什器の総称であり、さまざまな種類のカードが陳列されているのが特徴である。オンラインからの購入は、第2位にとどまる。ギフトカードを贈る場合、贈るタイミングの直前での選択として使われることが多いため、オンラインよりも実店舗での購入が多い傾向にある。

また、ギフトカードを贈り物として受け取った人は、「店舗に足を運び、何かを購入する」という行動をとりやすい(オンラインで使用するよりも、リアルな店舗に行く)ため、店舗にとっては集客ツールとなり、かつ直接的な売り上げにつなげやすい。店舗にとっては、ギフトカードの販売額メイン以上の大きな利益となる側面もある。平均的に、ギフトカードを利用する消費者は受け取ったカードの額面よりも40%高いものを自分の現金などを足して買う傾向にある。また、ギフトカードを利用した人のうち72%が同じ店を再度訪れる傾向にあり、オンラインショップに関しては、ギフトカードプログラムをローンチした後に10%売り上げが伸びる 。個人だけでなく、企業にも販促ツールや昇進祝い等としてのニーズが高く、使用体験の輪が大きく拡がる結果となった。

ギフトカードなどのオペレーション会社であるBlackhawkによると、クローズドカードの取り扱いNo.1のカードは、Apple社発行のもので、全体の14%を占めている。ほかのどのブランドのカードも、この規模では売れていない。

また、Mercator Advisory Groupによると、商品の値引きをする代わりに、ギフトカードをプロモーションとして利用するリテーラーが増えている。たとえば、今まではクリスマス前の週末に割引セールを行っていたとある小売店が、ここ数年は、クリスマス前の週末に$100ごとに$20のギフトカードをプレゼントするなど、値引きをせずに消費者にリワードを与えている。このようにギフトカードをプロモーションに使うことで、現在だけでなく未来の売り上げまで高めることができる。なぜなら、ギフトカードのオファーで売り上げが伸びるだけでなく、消費者の再来店を促し、かつ、再来店の際にはギフトカードの額面以上に支払って商品を購入する可能性が高いためだ。

 

インセンティブ支払いのギフトカードも増加傾向に
ギフトとして贈りやすい工夫とは?

被雇用者のインセンティブを支払うためのギフトカード利用も近年増加傾向にある。Blackhawkはそういったインセンティブプログラムのために大手企業に利用されており、それだけで約2,000億円のマーケットサイズだ。インセンティブプログラムには、さまざまなサポートサービスも含んでおり、例えば、目標達成率や営業成績の管理などもできるウェブ・アプリケーション・ソフトウェアなども提供されている。目標が達成されたらeメールでオファーコードが送信されるなど、目標達成やリワードの管理が簡単になっている。

米国では、プリペイドギフトカードのパッケージにはギフト感を出して、消費者にギフトを贈ることを想起させている。シーズンに合わせたパッケージデザインの展開や、メッセージも書き込めるようなカードホルダーを一緒に販売するなど、ギフトとして使いやすいように販売している。

たとえばニューヨークのミッドタウンにフラッグシップショップをもつ高級百貨店のSaksでは、好きな金額をチャージできるタイプのカードを展開している。また、チョコレートのリンツは以前、プリペイドギフトカードとチョコレートなどを組み合わせてパッケージ化したものを発売し、売り方に特徴をもたせた展開として注目された。

Saksのプリペイドギフトカード

Duane Readeでは、店舗入り口すぐの壁面に幅広い品揃えをもち、売り場横にはクリスマスなどその時に合わせた専用什器を設置している。また、そこで展開しているカードは切り離すと封筒になり、そのまま相手に贈ることができるもの。

Duane Readeでは専用什器を設置

アメリカ第2位の薬局チェーンであるCVSは品揃えが豊富でギフトカード専用ボックスも販売している。ボックスもさまざまな用途に使えるシックなデザインや、缶タイプで華やかなバースデーギフト用など、多くのオケージョンに使えるようになっている。このように、米国でのプリペイドカード市場は拡大傾向にあり、かつ、ギフトカードとしての利用がキーになっているといえる。

CVSのオリジナルギフトカード専用ボックス

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