「今後の決済端末に求められる付加価値とは?」特集~(5)パナソニック システムネットワークス(株)

2010年9月17日8:37

CCT端末の出荷台数は国内屈指の実績
多彩なラインアップを用意し、各種決済にいち早く対応

パナソニックは日本の決済端末のビジネスを牽引してきた企業の1つである。同社では据置型、モバイル型など、多彩な決済端末をラインアップしている。これまでパナソニック コミュニケーションズ(株)が据置型、パナソニック(株)システムソリューションズ社がモバイル型を担当していたが、今年1月に両社が合併しパナソニック システムネットワークス(株)として一貫して販売を行っている。

据置型のCCT端末が60~70億円

モバイル決済端末が10~15億円の売上

パナソニック システムネットワークス(株)ではNTTデータのINFOX- NETに接続するINFOX端末、日本カードネットワークのCARDNETオンラインセンターに接続するJET-STANDARD端末の据置型、POSに接続するPINパッド付きのリーダライタ、モバイル決済端末などを販売している。ここ数年の売り上げは、カード会社向けに販売する据置型のCCT端末が年間60~70億円、モバイル決済端末が年間10~15億円となっている。

INFOX端末「ZEC-14」(左)とJET-S端末「ZEC-15」(右)

「据置型決済端末の出荷台数は、年間7~8万台前後です。」(パナソニック システムネットワークス(株) モビリティビジネスユニット 決済システムグループ 参事 行正泰長氏)

INFOX対応の「ZEC-14シリーズ」、JET-S対応の「ZEC-15シリーズ」の販売は3年前に開始。当時の決済端末としては最小クラスのサイズを実現したため、加盟店からのニーズも高く、カード会社も積極的に設置したという。ZEC-14シリーズはPINパッドと非接触リーダを一体化。これにより、筺体を減らすことができ、レジ周りのスペースを広くできるなどのメリットがある。またPIN入力を行う端末で確保されるべきセキュリティ要件「PCI-PTS」にも対応している。なお、ZEC-15シリーズはマルチ非接触ピンパッドには対応していない。

非接触IC決済端末は国内で普及している数多くの電子マネーの決済が行える。最近は据置端末を導入する加盟店のうち約15%が採用しているという。

INFOX対応のモバイル決済端末「JT-H480MCシリーズ」は非接触IC決済、プリンタ、バーコードスキャナーを一体化しており、保険会社などからニーズがある。

CCT端末のメーカーシェアについては、「INFOXでは7割は超えており、JET-Sでもかなりシェアは高まってきています」とパナソニック システムネットワークス(株) モビリティビジネスユニット 決済システムグループ 事業推進2チーム 主事 上栗 誠氏は自信を見せる。

銀聯決済導入加盟店で数多く採用

今後は海外展開も視野に

同社ではPOSに接続する「JT-R400CRシリーズ」も販売している。同端末はクレジット・デビット決済、NTTデータのPatelPort、各種電子マネーに対応。またEMV Level1、Level2、PCI PTS Ver.2.0に準拠している。今年の12月には銀聯対応も行う予定だ。

モバイル決済端末「JT-H480MC」(左)とPOS接続型マルチICPIN「JT-R400CR」(右)

「弊社は銀聯対応の決済端末導入実績では業界でもかなりのシェアを占めます。観光ビザの解禁もあり、中国の旧正月(春節)に向けて北海道や九州などの地方で、銀聯対応の決済端末導入のニーズは高まると考えています。今後は他のメーカーとの競争が激しくなると思いますが、POS接続タイプなど、対応端末を増やしていく方針です」(行正氏)

行正氏は現在の決済端末のニーズについて、「カード会社の経済状況が厳しくなり、端末有償化の中、廉価版、低価格化は業界の流れ」であると説明する。またその一方で、他社と差別化を図るための高付加価値端末も検討していきたいとしている。

今後はFeliCaだけでなくNFCの進展によりISO/IEC 14443 TypeAやTypeBを用いた決済が浸透する可能性もあるが、同社のリーダライタはマルチ決済対応のためアプリケーションを追加すればすべての規格を読むことができるという。また、スマートフォンについては業務用端末にICチップが搭載された際に決済と連動する可能性はあると見ている。

同社では国内での決済端末の出荷台数は横ばいが続くと見ており、海外展開も視野に入れた商品開発を行う方針だ。

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