ネットマイルがポケットチェンジと業務提携、外貨の電子マネーへの交換で「ネットマイルギフト」を付与

2017年5月11日11:39

インターネット上の共通ポイントプログラムを運営するネットマイルは、海外旅行であまった紙幣や硬貨を自国で使える電子マネーや各種ギフト券などに交換するサービスを展開するポケットチェンジと業務提携し、2017年5月10日より、ポケットチェンジ利用者に対し、デジタルギフトコード「ネットマイルギフト(NetMile Gift)」の付与を開始した。同日、この記者発表を兼ねてセミナーを開催し、ポケットチェンジ 代表取締役 松居健太氏と、INMホールディングス 代表取締役会長 畑野仁一氏が、電子マネーやポイントが旅行業界やインバウンド市場に与える影響などについて述べた。

簡単な端末操作で安全・スピーディーに紙幣や硬貨を電子マネーに交換

ポケットチェンジは、海外旅行であまった紙幣や硬貨を、国内で使える電子マネーや各種ギフト券などに交換する日本初のサービスを開発。今年2月に羽田空港の到着ロビーに専用端末を設置し、サービスをスタートさせている。

ポケットチェンジ 代表取締役 松居健太氏

対応通貨は米ドル、ユーロ、中国元、韓国ウォン、日本円。対応言語は日本語、英語、中国語(繁体/簡体)、韓国語。交換できるサービスはAmazonギフト券、楽天Edy、WAON、LINEギフトコード、WeChat(微信)、楽天スーパーポイントなど約20種類となっている。また、サービスとの交換のほかに、ユニセフなどに寄付をすることもできる。為替レートはほぼ1時間おきにインターネット経由でチェックし、都度、変更される仕組みだ。

ポケットチェンジ端末

端末操作はいたって簡単。まず居住国を選択し、次に交換したいサービスを選択。そして紙幣と硬貨を投入口に投入し、レシートと電子マネーを受け取って完了だ。氏名や電話番号などの個人情報は一切入力する必要はない。一度に、複数通貨・複数枚の硬貨をまとめて投入することができる。一回あたり約20枚、一取引で計100枚まで投入が可能で、限度額は日本円換算で約3万円前後となっている。
(※当初、ご紹介した内容で誤りがございました。正確には、「1回の投入は20枚で、追加ボタンを押すと、追加で5回まで、計100枚まで投入が可能」となります。お詫びして修正させていただきます。)

ポケットチェンジのビジネスモデル

金融機関が実施したあるアンケート調査によると、海外に旅行した日本人の87%が「外貨があまった」と回答しており、そのうち63.1%が、両替せずに外貨のまま自宅に持ち帰っている。その平均額は1万8,583円だという。日本人の海外旅行者は年間約4,100万人。全世界では約12億人に上る。この数値を当てはめると、使われずに自宅で眠ることになる外貨の額は、日本で1年間に約4,200億円、全世界では約12兆円となる計算だ。「これだけの市場規模があるのだから、ビジネスとして取り組む価値は大いにあると考えたのです」と、ポケットチェンジ 代表取締役 松居健太氏は事業開始の経緯を振り返る。

日本人の海外旅行者のほか、訪日外国人旅行客の利用も見込む。観光庁の調査によると、訪日外国人旅行客が日本で困ったこととして、「両替え」(17%)、「カード利用」(14%)、「ATM利用」(7%)といった決済にまつわる事柄が高位に挙がっている。ポケットチェンジのサービスがこれらの解決策の1つになればよいと同社では考えている。

現金から現金への交換ではなく、電子マネーへの交換としたのには、外国人の事情を鑑みたという理由もある。現金決済比率が66.3%の“現金大国”の日本とは異なり、海外諸国ではキャッシュレス化が進んでいる。例えば訪日外国人旅行客の26.5%を占める中国では、現金決済比率は25.5%。同じく21.2%を占める韓国では、現金決済比率は18.9%に過ぎない。けれども日本では自国のカードや電子マネーを使える店舗・施設が限られているため、旅行中はほとんど現金決済を利用。しかし旅行を終えて自国に帰るときには、現金ではなく電子マネーに交換できたほうが好都合なはずだからだ。

日本でも今後はキャッシュレス化が進むことは間違いない。電子マネーを使い慣れた若年層を中心に、「海外旅行から帰ったら“ポケチェ”する、を日本の習慣にしたい」と松居氏は意気込みを語る。

近々、福岡空港と東京の新宿・歌舞伎町の商業施設にも専用端末が設置される予定だ。新宿の街中に置かれる端末については、テスト的な意味合いが大きい。松居氏は、「繁華街に出るついでに、自宅にあった外貨を持って来る人もいるかもしれないし、旅行途中の外国人が、ある程度貯まった硬貨が邪魔になって電子マネーに換えるかもしれない。いったいどんな使われ方がされるのか、今からとても楽しみにしています」と新しい可能性に期待を寄せる。

ポケチェ利用にネットマイルギフトを付与
今後の専用端末設置の計画は?

ネットマイルとの業務提携により5月10日よりスタートしたサービスでは、ポケットチェック利用の際に出力されるレシートに、デジタルギフト「ネットマイルギフト」のQRコードを印字するかたちでポイントを付与。ネットマイルギフトとは、200種類以上の現金や電子マネー、航空マイレージなどに交換できる共通ポイント「ネットマイル」のデジタルギフトサービスだ。

INMホールディングス 代表取締役会長 畑野仁一氏

「ポケットチェックの取引手数料の一部がポイントとしてキックバックされるというイメージ」と、松居氏は説明する。「ポケットチェンジの利用者はITリテラシーも高いし、ポイントにも興味があるはず。ネットマイルのユーザー層に非常に近いと思っており、新規会員として取り込んでいきたいと考えています」と、INMホールディングス 代表取締役会長 畑野仁一氏は期待を覗かせる。

ちなみに今回の提携は、INMホールディングス側から提案して実現したものだ。松居氏も、「ネットマイルのユーザーが、ポケットチェックのサービスに関心を向けてくれるきっかけになればいい。どのようなシナジー効果が生まれるか、今後しっかり検証していきたいと思います」と述べた。

ポケットチェックでは今年夏までに専用端末を10台設置する計画。ネットマイルとの協業により、認知度拡大に努めていく。

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