仮想通貨とFeliCaを連携させて「かざす」決済が可能に(フェリカポケットマーケティング)

2017年6月14日17:26

イオン子会社のフェリカポケットマーケティング(FPM)は、仮想通貨とFeliCa技術を連携させ、仮想通貨でかざして決済を可能とする手法を開発し、その実用性や安全性について検証を行ったと発表した。今回の検証により、かざすだけでの決済が可能であることを確認し、FeliCaを介在させることで仮想通貨の課題である2重払いのリスクを低減したり、仮想通貨の特性を活かしてFeliCaの課題であるネットでのバリュー利用を可能にできるなど、双方の弱点を補完した決済ソリューションの構築が可能であることが確認できたという。

FPMは、地域ポイントや地域通貨ソリューションを提供しているが、近年、仮想通貨やブロックチェーン技術を応用したいという相談を受けることが増えているという。一方で、仮想通貨はスマートフォンの利用を前提とするものが多く、すべての人に利用してもらう点においては課題があったそうだ。そこで、仮想通貨においてもかざすだけで決済できる手法を開発し、その実用性や安全性について検証を行った。

検証では仮想通貨「ビットコイン」を利用した。ビットコインとFeliCaを連携させて決済を行う方法はいくつか考えられるが、今回はビットコインの秘密鍵をFeliCaの鍵あり領域(FeliCaポケット領域)に保持し、ハードウエアワレットとして利用すると共に、決済媒体としても利用する手法を採用しシステムの開発を行った。また、その検証に際しては、実店舗で特に重要な要素となる「操作性」、「安全性」、「2重払い防止(待ち時間防止)」に特に重点をおいたという。

「かざす」実験では、短時間に、FeliCa内の秘密鍵を取得し、トランザクションへの署名する必要がある。同機能を実装し、速度の検証を行ったところ、既存の電子マネーと同様の速度と操作感で決済を行えることが確認できたという。

また、今回の手法における最大の課題は、秘密鍵情報を決済アプリケーションに渡す必要があることだ。そのため、アプリケーションの安全性や提供元の検証を十分に行う必要がある。今回開発においては、それらに十分に配慮した対応を行ったが、よりセキュリティを向上させるためには耐タンパ性が確保されたリーダーのセキュリティーモジュール内に秘密鍵の取得と署名ロジックを実装し、秘密鍵情報をアプリケーション層から完全に隠蔽することがより望ましいと考えた。なお、アプリケーションにおける秘密鍵の取扱方法に関しては改善の余地があり、引き続き技術開発を進めていきたいとしている。

さらに、ビットコインを実店舗での決済に利用する際の課題は、実際に処理が確定するまでに時間を要するために発生する2重払いのリスクがある。今回の手法では秘密鍵を利用するアプリケーションを一元的に管理するため、ブロードキャスト前にトランザクションの整合性検証を行うことができ、2重払いのリスクを低減することが可能となった。

FPMでは今後、FeliCaをハードウエアワレットとして利用するサービス、FeliCaを利用した仮想通貨決済システムの導入支援サービスを展開する予定だ。

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ペイメントナビ編集部

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