北海道の共通ポイントプログラム「EZOCA」が会員拡大に向け新たなフェーズに突入

2017年8月1日8:00

「サツドラ」に加え、ホームセンター「ジョイフルエーケー」でも利用を開始

北海道で誕生した共通ポイントプログラム「EZOCA」は、現在、加盟店600店、会員140万人を数えている。これを運営するリージョナルマーケティングは、道内で150店舗以上のドラッグストア「サツドラ」を展開するサッポロドラッグストアーのグループ会社。「サツドラ」の顧客層をベースとしながらも、グループ外企業との提携、コラボを積極的に推進することによって「EZOCA」の利用価値を高めてきた。今後、より一層、地域活性化に貢献するための施策として、プリペイド型電子マネー機能「EZOマネー」や中国人向けスマホ決済サービス「WeChat Pay」の導入推進などにも力を入れる。

ドラッグストア「サツドラ」の顧客をベースに構築
地域に根付いたスポーツクラブと連携したカードも発行

サッポロドラッグストアーとブルーチップの共同出資により2013年に設立されたリージョナルマーケティングでは、北海道を基盤とする共通ポイントカード「EZOCA(エゾカ)」を運営している。

リージョナルマーケティング 取締役 最高執行責任者 渡部真也氏

「EZOCA」は提携店での利用でEZOポイントを貯めることができ、貯まったEZOポイントは提携店で100ポイント=100円として使ったり、EZOCA提携店で利用できる共通お買い物券に交換したりできる。2016年からはJALのマイルとの交換も可能になった。また、提携店によっては、「EZOCA」を提示するだけで受けられる特典サービスも用意している。

EZOCA提携店は、道内を中心に164店舗(2016年2月15日現在)を展開しているサツドラ(サッポロドラッグストアー)や、ホームセンターのジョイフルエーケーをはじめ、飲食店、スーパーマーケット、調剤薬局、100円ショップ、タクシー、ホテル、書籍・文具・CD店、リサイクルショップなど多岐にわたり、合計で約600店舗。

「EZOCA」のカードデザインは、ブルー、イエロー、ヴィレッジの3種類から選べる。さらに、ジョイフルエーケーで申し込んだ場合は、ブラックも選択可能だ。そのほか、カードの種類には、小学生以下限定の「エゾカキッズ」、発行手数料324円のうち200円をJリーグの北海道コンサドーレ札幌に還元する「コンサドーレEZOCA」、バスケットチームのレバンガ北海道のファンクラブとのコラボによる「レバンガEZOCA」、北海道を応援するキャラクターの雪ミクをデザインした「雪ミクEZOCA」、クレジット機能付きの提携カード「EZO CLUB JACCS JCBカード」などがある。

北海道共通ポイントカードプログラム「EZOCA」(ブルー)
小学生以下のキッズ限定カード。会員登録後、即時発行、カード代金・年会費は無料

生活に密着したサービス提供により高水準のアクティブ率をキープ
地域の商店街・商店会の共通ポイントカードとしての利用も強化

「EZOCA」の会員数は現在、合計で140万人を超えている。中心層は、サツドラの利用層である20~50代女性だ。サツドラでの利用率は75%を超え、電子マネーサービスであるEZOマネーの利用率は通常時で25%、キャンペーン時で30%を超える。

また、コラボレーションがスタートしてから3シーズン目に入った「コンサドーレEZOCA」は、現ファンクラブ会員数より多い約1万枚を発行しており、北海道コンサドーレ札幌に約200万円を還元済みという。

発行手数料324円(税込)のうち200円は北海道コンサドーレ札幌(松山光プロジェクト)へ還元する「コンサドーレEZOCA」

6月21日から取り扱いを開始したジョイフルエーケーの顧客層は、女性が7割を占めるサツドラとはまったく異なり、大半を男性が占める。新しい会員層の開拓につながるのではないかと、同社は期待を寄せている。

「EZOCA」は地域に密着した共通ポイントプログラム。その強みは大きく2つあると、リージョナルマーケティング 取締役 最高執行責任者 渡部真也氏は説明する。「1つは、来店頻度が非常に高いサツドラの顧客層が母体となっているため、アクティブ率が高いこと。もう1つは、限られたエリア内での密なコミュニケーションに基づいた、きめ細やかな運用が可能になっていることです」(渡部氏)

この特徴を生かして、例えば地域の商店街・商店会の共通ポイントカードのように活用されることが望ましいと同社では考えている。

その成功事例の1つが、北海道北部の離島、利尻島。ここでは人口5,000人のうち半分に当たる2,500人が「EZOCA」を保有し、日々の暮らしになくてはならないツールとして利用している。また、庶民的な飲食店などが集まる札幌・狸小路でも、商店街を挙げて「EZOCA」を導入。地元民や観光客に便利に利用されているようだ。

「われわれのビジネスの拡大という観点で言えば、大手チェーン店との提携を優先すべきかもしれませんが、顧客体験の観点で考えれば、商店街などの特定エリア内の“どこでも使える”カードのほうが価値は高い。形骸化してしまってあまり使われていない商店街カードは少なくないと思いますが、それをEZOCAに置き換えて、われわれが事務的な業務を代行することによって、商店街の活性化をサポートさせていただければと考えています」と、渡部氏は今後の展開について語る。

北海道を応援するキャラクター「雪ミク」とウーピーがコラボしたデザインも発行

プリペイド電子マネー「EZOマネー」に対応
「WeChat Pay」で北海道からインバウンド需要拡大をリード

現時点ではサツドラでのみの運用だが、「EZOCA」には、「EZOマネー(エゾマネー)」というプリペイド方式の電子マネー機能が搭載されている。レジで申し出るだけで、1,000円単位、上限4万9,000円まで手持ちの「EZOCA」にチャージすることができ、チャージした金額は商品の代金に充当できる。現金払いよりも「EZOマネー」での支払いのほうが客単価はアップすることから、今後ますます電子マネーの利用促進に努めていきたい考えだ。

また、リージョナルマーケティングでは、中国人向けスマホ決済サービス「WeChat Pay」のアクワイアリングも開始。すでにサツドラ、加森観光、石屋製菓などで導入されている。北海道はアジア、特に中国からの観光客の人気が高いエリアであり、より一層観光客を呼び込むために、「中国都市部と同様、WeChat Payでストレスなく決済できる環境を一刻も早く整えたい」(渡部氏)ところだ。飲食店を中心に、早急に加盟店の拡大を図っていく。

2020年に向けて決済の国際化が急ピッチに進んでいる。人気の観光地、北海道に根付いた同社が、その一翼を担う。

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