5カ月で150万人を突破したドン・キホーテの電子マネー「majica」の魅力とは?

2014年8月21日8:00

5カ月で150万人を突破したドン・キホーテの電子マネー「majica」の魅力とは?
チャージでのポイント付与、端数割引や会員限定価格などのサービスも充実

ドン・キホーテは、2014年3月18日から、ドン・キホーテグループ独自の電子マネー「majica(マジカ)」および「円満快計(えんまんかいけい)」のサービスを行っている。「majica」会員は、2014年6月8日に100万人、8月19日に150万人を突破。チャージや電子マネーとしての利用も好調で、ドン・キホーテグループでの買い物を便利にお得にサポートする電子マネーカードとして順調な滑り出しを見せている。

想定の約3倍のスピードで会員を獲得
早くもヘビーユーザーに受け入れられる

「当初は1年間で100万人の会員が目標でしたが、会員数は想定の三倍近いスピードで順調に伸びています。『majica』は予想以上にお客様に受け入れられています」(ドン・キホーテシェアードサービス オペレーション統括本部 販促戦略部 ゼネラルマネージャー 雨谷芳正氏)

majicaのカード券面は14種類
majicaのカード券面は14種類

「majica」は全国のドン・キホーテ、MEGAドン・キホーテ、長﨑屋、ドイトなど全271店舗で利用でき、入金時に1%のポイントが付与されるプリペイド方式の電子マネー。貯まったポイントは1ポイント=1円としてドン・キホーテグループ全店で利用可能だ。さらに、買い上げ総額1,000円以上の会計時にmajicaを提示した人には、いつでも1円単位の端数(1円~最大9円)が値引きされるドン・キホーテグループのオリジナルサービス「円満快計」のサービスが受けられる。入金額の上限は100万円で、majica残高最終加減算日から2年が有効期限となる。

従来、ドン・キホーテでは、家電・ブランド品の対象品を会員専用価格で利用できる「家電御贔屓カード」「ブランドメンバーズカード」や、ドイト店舗で利用可能な「ドイトクラブ会員カード」など、業態や店舗に応じてさまざまなカードが発行されてきた。同社では、これらの会員カードを統合し、より魅力的なサービスを検討するなかで、電子マネーと組み合わせたサービスが有効であると考えた。また、2014年4月の消費増税により、消費の落ち込みが予想されたが、それに負けないサービスを提供する目的もあったそうだ。

「ドン・キホーテは、繰り返し店舗をご利用いただくヘビーユーザーが多いため、何度もご利用いただける電子マネーサービスは親和性が高いです。会員カードとして、家電・ブランド品の対象品を会員専用価格で提供する機能はそのままに、電子マネー機能を付帯することにより、より多くの方にドン・キホーテを便利にご利用いただけると考えました」(雨谷氏)

ドン・キホーテには、家電やブランド品など、一回の買い物で数十万円の商品を購入する人もいれば、MEGAドン・キホーテで毎日のように食料品を購入する人もいる。そのため、「『majica』の会員様は小額利用に限らず、高額利用時にも頻繁に活用されており、他の電子マネーと違う傾向が見受けられます」と雨谷氏は話す。チャージについては好調で、「通常の現金顧客の単価よりもmajica会員の方が高い」という。

買物金額によってランクが決定し、最大5%のポイント還元
1~9円の端数が割引となる円満快計のサービスも実施

会員のチャージ促進には、ランクアップ制度が寄与している。「majica」では、年間20万円以上でブロンズ、50万円以上でシルバー、100万円以上でゴールド、ドン・キホーテが定めた条件に合致した会員はプラチナといったように、累計の利用額に応じたランク制度を設けている。例えば、一般とブロンズは1%だが、シルバーは2%、ゴールドは3%、プラチナは5%といったようにチャージ時のポイント付与率がアップする。ポイントアップの影響もあり、例えば、100万円の時計を購入する際、予めmajicaにチャージして買い物をした人もいたそうだ。また、ブロンズ以上の会員には雨天時の傘サービス、ドン・キホーテが提携発行するクレジットカード「ClubDonpenCard」保有者には6%付与といった特典もある。

ドン・キホーテシェアードサービス オペレーション統括本部 販促戦略部 ゼネラルマネージャー 雨谷芳正氏
ドン・キホーテシェアードサービス オペレーション統括本部 販促戦略部 ゼネラルマネージャー 雨谷芳正氏

「『majica』をお客様に説明する中で、円満快計サービスは大きなPRポイントですが、先にチャージしてポイントが獲得できる点も喜んでいただいております。お買物時にポイントが貯まる場合、貯まるまで時間がかかりますが、チャージ時ポイント付与は、ポイントの先取りが可能となるため、チャージしたメリットをその場で実感出来ます」(雨谷氏)

「majica」のチャージは、現金もしくはデビットカードで行える。いずれもドン・キホーテグループ全店舗のレジでチャージ可能で、現金の場合1,000円単位で4万9,000円まで、デビットカードは3万円以上のチャージに対応している。

「majica」の特徴としては、「単なる電子マネーカードではない」点も挙げられる。例えば、家電製品やブランド品の一部が会員価格になったり、1~9円の端数が割引となる「円満快計」のサービス等を行っているが、仮にチャージしなくてもサービスを受けることが可能だ。ドン・キホーテでは従来、レジ前に1円玉が入れられて4円まで顧客が会計時に利用可能な「ジャストボックス」を展開していたが、円満快計では9円まで割り引かれる。

ただし、結果的に「majica」を購入した大部分の人がチャージして電子マネーとして利用しているそうだ。今後はチャージのさらなる利便性向上のため、自動チャージ機を前倒しで導入する検討を進めている。

「majica48カードデザイン総選挙」ではドンペンの人気を再確認
「ClubDonpenモバイルサービス」との連携を強化

ドン・キホーテ店舗では、POPの設置など、現場でのアプローチにも力を入れている。従業員の理解促進に向けて、「majica」サービスの開始前、事前にスタッフが試して利用できる期間を設定。そこでの評判も良く、現場にとっても、顧客からの反応が良いため、「盛り上がりに遅れまい」という意識が働いているそうだ。

店舗でもmajicaの魅力を積極的にPR
店舗でもmajicaの魅力を積極的にPR

現在、カード券面は14種類。サービス開始時は9種類(3パターン×3色)のカードデザインで販売を行ったが、さらなる追加デザインを顧客の投票で決めようという試みとして「majica48カードデザイン総選挙」を実施。「majica48カードデザイン総選挙」は、ClubDonpen(クラブドンペン)モバイル会員に48種類のカードデザイン候補の中から、好みのデザインへ投票してもらう企画となった。総選挙に向け、新たなキャラクターなども制作したが、ドン・キホーテのキャラクター「ドンペン」デザインのカードが圧倒的な人気となり、「ドンペン」デザインのカード5種類が採用された。「我々が思っている以上にドンペンが愛されていることが分かりました。また、現在の販売実績もドンペンデザインが一番となっています」と、雨谷氏は笑顔を見せる。

なお、「majica」は購入時に100円の発行費用がかかるが、「ClubDonpenモバイルサービス」への登録で、100ポイントがバックされる。今後は、同サービスとの連携を強化し、限定クーポンなどが手に入る特典を提供していきたいとしている。

「majica」の店舗での決済比率は20%を超える
サービスの質をさらに強化へ

今回の「majica」サービスの提供に向けては、富士通エフ・アイ・ピー(富士通FIP)のASPサービスを利用している。富士通FIPでは、クラウド型の「サーバ管理型電子マネーサービス」および「ValueFrontポイントサービス」の2つのサービスをハイブリッドに組み合わせ、サービス構築を支援したそうだ。雨谷氏は、「サービスを提供する上で、システム投資などの試算を行いましたが、すでに従来の会員サービスや『ClubDonpenモバイル』のメール販促のインフラがありましたので、低コスト、ローリスクでサービスを構築できました。そのため、費用対効果は十分に確立できています」と笑顔を見せる。

今後は、ドン・キホーテのPOSデータと、「ValueFrontポイントサービス」の会員分析機能を組み合わせて、ビックデータの分析を行うことで、プロモーションを展開していきたいとしている。

現状、ドン・キホーテの売り上げに占める「majica」会員の比率はおよそ20%。店舗によっては、3~4割の売上を占めるという。発行からまだ4カ月だが、少なくともヘビーユーザーの来店動機には十分に結び付いているそうだ。

ドン・キホーテでは、まずは300万会員を見据えている。ただ、「会員数ありきではなく、使っていただくために、サービスの質を高めていきたいです。まだまだ、完成されていない部分もあるため、会員へのサービスはさらに強化できると考えています」と、雨谷氏は意気込みを見せる。ランク制度では、ブロンズ会員の占める割合が増えているが、ゴールド、プラチナ会員を増やすために努力を重ねていく方針だ。

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