JR東日本グループの共通ポイント「JRE POINT」の魅力とは?

2016年2月23日8:00

ビューサンクスポイントやSuicaポイントとの統合も視野に

JR東日本は、グループ共通ポイント「JRE POINT(ジェイアールイー・ポイント)」を開始する。2016年2月23日からアトレ・アトレヴィ、ボックスヒル取手、シャポー、テルミナ、3月1日からグランデュオのポイントをJREポイントに共通化し、JREポイントカードを発行。その後、他の駅ビルのポイントも共通化していく。さらに、ビューサンクスポイント、Suicaポイントも将来的に「JRE POINT」への共通化を目指す。サービス開始の経緯について、発行・運営者となるJR東日本に話を聞いた。

JR東日本グループ施設のポイントを順次共通化
貯まりやすく、使いやすいポイントを目指す

JRE POINTは、JR東日本グループ施設の買い物や飲食の利用100円(税抜)につき1ポイントを付与。また、ポイントの有効期限も、貯めたり、利用した日から自動延長で2年間有効となる。貯まったポイントは、1ポイント=1円として、買い物に利用可能だ。

これまで、JR東日本グループの各施設では、個別にポイントカードを発行していた。また、ビューカードやSuicaもそれぞれ独自のポイントサービスを展開している。近年、汎用の共通ポイント、グループ共通ポイントをはじめ、幅広い店舗でポイントが貯まるサービスが増える中、数多くのグループ施設を抱えるJR東日本のポイントサービスを共通化した方が顧客利便性の向上につながると考えたそうだ。

JR東日本では、各グループ施設が展開するサービスを合算すると相当数の会員規模を有している。また、鉄道と連結した施設が多く、日常的に利用している人も多い。そのため、ポイントが貯まりやすい特徴があり、「いつもお勤めの施設と、お住まいのエリアの店舗を利用されている方は、よりポイントを便利に貯めていただくことが可能です」とJR東日本 事業創造本部 沿線戦略・地域活性化部門 IT・事業開発グループ 課長 佐野太氏は話す。

JR東日本 事業創造本部 沿線戦略・地域活性化部門 IT・事業開発グループ 課長 佐野太氏
JR東日本 事業創造本部 沿線戦略・地域活性化部門 IT・事業開発グループ 課長 佐野太氏

例えば、アトレの「アトレ・アトレヴィ」については、「アトレ・ビュースイカ・カード」を発行しており、100円で1ポイントの付与のところ、同カードで決済すると3ポイントが付与される。また、ビューカードが付与するビューサンクスポイント0.5%が貯まるそうだ。JR東日本は、共通ポイントとしては後発なため、グループ店舗と協力し、より貯めやすく、使いやすいポイントを意識していきたいとしている。また、有効期限も従来の1年間から2年間へ変更している。

アトレのシステムをベースにシステムを共通化
商品開発の最適化や駅ビルの分析などに生かす

JRE POINTは、従来のアトレのシステムをベースにシステムを共通化。佐野氏は、「システムからセキュリティまで厳しい基準がすでにあり、従来のシステムを活用しながらサービスを構築しました」と説明する。JR東日本ではリゾームの分析システムを利用しており、同システムを各施設と共有。データベースを活用し、商品開発の最適化や駅ビルの分析などを積極的に行う構えだ。また、各施設の現場担当者が仮説を持った時にアクセスしやすい環境を整えていきたいとしている。

JRE POINTの券面のイメージ
JRE POINTの券面のイメージ

さらに、従来はDM(ダイレクトメール)による告知を行っていたが、JRE POINTではメールによる販促も強化していきたいとしている。

なお、各施設からはポイントを付与した分の手数料をJR東日本に支払う形となる。さらに、店舗ごとに2倍、3倍のポイントキャンペーンを行うことも可能だ。

グランデュオとテルミナのカードの切り替えについては、1年間の移行期間を設けて対応するが、アトレ発行の従来のカードについては会社分割により、JR東日本が発行主体となったため、切り替えは不要となっている。また、シャポーは新規にカードを発行。まずは、200万人規模でスタートするが、「第二段階として首都圏近郊の駅ビルが複数参画してきますので、会員数はさらに伸びると思います」と佐野氏は話す。

Suicaポイントとの統合ではICカードによる付与も想定

「将来的には、ビューカードの決済で貯まる『ビューサンクスポイント』や、Suica電子マネーの決済でポイントが貯まる『Suicaポイント』との共通化も検討していきたいと考えています」(佐野氏)

JRE POINTの将来の構想
JRE POINTの将来の構想

JRE POINTはSuica等で利用されている非接触ICカードの活用も検討されたが、磁気ベースで開始する。佐野氏は、「今までも各施設のポイントは磁気で展開されており、発行に伴うコストなども含め、決定しました」と話す。

なお、Suicaポイントは、Suica/モバイルSuicaのタッチでポイントが付与されるが、統合する際の方式については今後詰めていくとのこと。佐野氏は、「例えば、駅ナカなどで利用できるSuicaポイントも共通化を検討中であり、駅ビル等と同様の条件でポイントが付くのは想定しています。ただ、決済に時間が要するとお客様に迷惑がかかりますので、現在の非接触の形を踏襲する方が理想であると考えています」と構想を口にする。

当面の目標としては、1,100万会員を視野に入れる。佐野氏は、「ビューサンクスポイントやSuicaポイントを合わせるとこの程度の規模は出せると考えています。グループの共通カードとして便利にお使いいただけるように努めていきたいです」と意気込みを語った。

なお、JR東日本では、サービス開始に向け、2月23日~3月31日まで、最大総額7,000万円相当のポイントをプレゼントする「JRE POINTスタートキャンペーン」を開催するなど、サービスの認知に力を入れている。

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