さまざまなアプリをスマホに集約するモバイルウォレット「Syrup Wallet」の現状は?

2017年7月3日8:00

日本の「スマホサイフ」もモチーフにした世界的なモバイル財布の成功事例

SK Planetの「Syrup Wallet(シロップ・ウォレット)」(旧Smart Wallet:スマートウォレット)は、複数のアプリを1つのサービスに集約可能なアプリとして、日本のウォレットサービスを提供するCCCマーケティングの「スマホサイフ」も同サービスを参考にしたほどだ。Syrup Walletの現状について、SK Planet ビジネス・デベロップメント・グループ チームリーダーのJeon,Ho Keun氏に話を聞いた。

1,200万ユーザーがダウンロードし、月640~680万の利用

--まずは、Syrup Walletの現状についてお聞かせ下さい。
Jeon,Ho Keun:Syrup Walletは、1,200万ユーザーがダウンロードしており、月640~680万の利用があります。現在の参加ブランド数は133ほどあり、さまざまなブランドが入っています。

「Syrup Wallet」の紹介ページ(SK Planet)

――コミュニケーションや決済の独自アプリを除けば、世界中で、汎用的なウォレットサービスはなかなか成功に至っていません。そんな中、御社が早い段階で成功に至った要因についてお聞かせください。
Jeon,Ho Keun:まず、最初の段階として、インフラが整っていることが重要であり、企業が提携する準備ができているのかという意思があるかが1点目です。それがクリアできた後、2段階目として、プラスチックカードを出すか、モバイルで展開するのかを考えます。つまり、モバイルで提供する理由を作る運営ノウハウが2番目のポイントです。弊社では、それを構築できたことが、サービスが広がった理由であると考えています。

――以前、Smart Walletを展開した際は2,000万で公表されていましたね。
Jeon,Ho Keun:以前、SK Telecomで展開していた際は、デフォルトでSmart Walletのアプリが入っており、1回でもクリックした人が対象となっていました。Syrup Walletでは、アプリをダウンロードして、登録された方を対象にしています。

近年は大手が独自アプリを提供するケースが増加

――特に活性化しているアプリについてお聞かせください。また、韓国において、大手企業は独自のアプリを提供する流れがあるとも伺っています。
Jeon,Ho Keun:日常的によく利用されるアプリのほうが活性化されていますが、大手企業が中心になります。現状、ロッテグループやCJグループの系列のサービスが多く利用されています。ただ、今後は提供するアプリの数が極端に増えるとは思っていません。また、近年は大手が独自にアプリでサービスを提供するケースが増え、提携面で厳しくなってきている環境ですから、そのトップアップとして、データ基盤の「ドゥトゥム」を考えました。たとえば、企業がどういった施策が有効で、どういった顧客を有しているのか、また、どういったクーポンやメッセージを送ればいいのかを含め、ドゥトゥムを提供しています。

韓国で日常的に利用されるアプリ「Syrup Wallet」(SK Planet)

――Syrup Walletの個人情報は、どのように管理されるのでしょうか。また、コミュニケーションアプリとの連携などは行われているのでしょうか?
Jeon,Ho Keun:Syrup Walletのデータは共有しています。Syrup Walletには巨大なデータベースがありますので、お客様に同意していただき、情報を提供してもらいます。また、お客様に関係のないプッシュ配信は控えめにして、必要なメッセージのみお送りしています。さらに、コミュニケーションアプリとの連携に関しては、事業を互いに展開している場合、利害関係が伴いますので、難しい部分もあります。

今後はドゥトゥムや金融サービスとの連携などを強化

――企業がSyrup Walletに参加する場合の手数料について、お聞かせください。
Jeon,Ho Keun:カードを発行する1枚当たり、また、データベースを共有にあわせていただいています。現在は、ドゥトゥムや金融サービスなど、他の収益源も考えています。

――ショッピングプラットフォーム「Syrup Style(シロップス・タイル)」やチケットサービスなど、新たなサービスとの連携も行われていますね。
Jeon,Ho Keun:Syrup StyleはSyrup Walletの1つのセグメントとして考えています。時間は必要だと考えていますが、将来的な成長につながると思います。これまでSyrup Walletは、ポイント・マイレージのカードを集約する機能と、ソーシャルギフト「Gifticon(ギフティコン)」やチケットなどのサービスが中心でした。今後は、ドゥトゥムなどのデータ基盤のサービスを広げることによって、効率性が高まり、便利になると考えています。

――共通ポイントプログラム「OK Cashbag(OKキャッシュバック)」やSyrup Walletに次ぐ、新規サービスを立ち上げることは考えられるのでしょうか?
Jeon,Ho Keun:新しいサービスよりもドゥトゥムなどのデータ基盤サービスをより伸ばしていきたいですね。決済については、方向性として提供できればと考えていますが、韓国の法律により直接は展開できないため、他社との連携でポイントを還元できる仕組みなどを検討しています。

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