Visaと北國銀行がキャッシュレス化による地域経済活性化について紹介(地方創生フォーラム2018)

2018年8月29日8:00

ヤフー(Yahoo! JAPAN)は、2018年7月27日から8月31日まで、東京、札幌、大阪、福岡の4会場で「地方創生フォーラム2018」を開催している。8月24日には、大阪開催が行われたが、ビザ・ワールドワイドジャパン(Visa)と北國銀行が「キャッシュレスによる地域経済活性化」について紹介した。

地域では金融機関を中心としたキャッシュレス社会の推進に期待

国際ブランドのVisaでは、カードの発行や加盟店開拓を行っておらず、日本や世界のどこでも利用できるペイメントネットワークを構築している。また、オリンピックやFIFAワールドカップといったイベントでのスポンサーシップにより、ブランド価値を提供している。

ビザ・ワールドワイド 営業第三部長 松田 壮史氏

Visaが目指していることは大きく3つあり、そのうちの1つがキャッシュレス化の促進となる。2つめが、ウェアラブルやモバイル、IoT(Internet of Things)を含むイノベーションの促進だ。プラスチックカードに加え、平昌五輪では手袋にチップを搭載して取引ができるなど、新たな決済手段を提供している。3つめは、消費者や加盟店に対し、より安全で将来性の高い決済手段を提供することだという。

Visaでは、地域の金融機関を中心にキャッシュレス社会を推進することで、地域の活性化、地方の創生、地域の発展につながるとした。

たとえば、Visaブランドを付帯した銀行が発行するデビットカードは、イシュア(カード発行会社)が拡大している。キャッシュレス化の推進にはデビットカードの発行、カードが使える加盟店の整備が重要となる。金融機関は、口座保有者にデビットカードを発行し、取引先をカード加盟店にすることで、カードを使える場を増やしていくことが可能だ。

また、Visaのタッチ決済(海外ではVisa payWave)では、Visaブランドのクレジットカード、デビットカードなどでもかざすだけで支払いが行える。例えば、オーストラリアの対面取引の90%以上が非接触決済となっており、ロンドンでは地下鉄、バス、タクシーに乗れる環境が整備されている。

キャッシュレス化で業務の効率化、人手不足解消へ

Visaでは、キャッシュレス化により、店舗の現金のハンドリングコストから解消され、業務の効率化、人手不足解消につながると考えている。生産性の向上は、業務の効率化により、空いた時間を営業や企画などの前向きな企画に注力できる。また、産業が活性化し、消費も拡大。さらに、カード環境を整備すると、インバウンドを含めた消費をとりこぼしなく、取り込むことが可能だ。

なお、自治体に関しては、公共交通機関のカード対応によるキャッシュレス化、徴収や給付のキャッシュレス化に加え、地域ポイントへの仕掛け作りもキャッシュレスの動機付け、ポイントの地産地消の要素から重要だとした。

銀行として加盟店への端末提供開始、カード決済された金額は1週間ごとに入金

北國銀行(石川県金沢市)では、Visaと提携し、デビットカードの発行や加盟店開拓などで地域活性化を進めている。

北國銀行では2013年からキャッシュレスな決済手段の検討を開始したが、当時、北陸地域はキャッシュレスに関しては全国平均を下回っていた。そんな中、2015年に北陸新幹線の金沢駅開業で国内外からの訪問が増加。また、サービス業での人手不足が深刻化するとみられたため、ただ、キャッシュレス化するだけではなく、現金管理の手間を軽減すれば、人手不足の改善につながると考えた。

北國銀行 マーケティング部 カード事業課長 河崎 伯彦氏

キャッシュレス化を進める上で重要な点は、地元の利用者、国内外からの訪問者が同時に不自由なく決済できることだ。また、加盟店の負担が少なく導入できることも重要だ。北國銀行では、Visaのライセンスを銀行として初めて取得し、2016年から加盟店への端末提供を行っている。加盟店への端末の無償提供に加え、店舗の資金繰りを考え、カード決済された金額については1週間ごとに振り込みを行っている。

スマホアプリ「北國おサイフアプリ」を開発、カードには「Visaのタッチ決済」搭載

また、地元の子供からお年寄りまでキャッシュレスを感じてもらえるように、Visaデビットカードを発行している。発行されたカードにはすべて、「Visaのタッチ決済」も搭載。さらに、店舗と個人客がつながるため、スマートフォンアプリ「北國おサイフアプリ」も開発し、提供している。利用者は、利用明細に加え、貯まったポイントを確認可能だ。ポイントは1ポイント1円として、北國銀行の加盟店で買い物ができるようになる。

地方銀行には、個人の利用者、加盟店となる取引先を数多く抱えているため、地域に根ざした決済サービスを行うのに適しているそうだ。これまでの取り組みの成果として、2年間で端末台数が3,500台、カードユーザーが12万人を超えた。今後は地域の生産性向上に向けて、POSレジとの接続、クラウド会計ソフトと繋げるなど、お店や加盟店の生産性向上につなげていきたいとした。さらに、北陸地域で展開する同行のみならず、各地域の金融機関で同様の取り組みが可能であると期待した。

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